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映画「約束 名張毒ぶどう酒事件死刑囚の生涯」

 

昨日,十三の第七藝術劇場で,映画「約束 名張毒ぶどう酒事件死刑囚の生涯」を見てきました。

昭和36年,三重県名張市の村の懇親会において,ぶどう酒を飲んだ参加女性らのうち,5名が死亡するという事件が起き,奥西勝さんが逮捕,起訴されました。奥西勝さんは,警察官からの取調べに対し,自白をしましたが,自白が強制されたものと争いました。その結果,1審判決では無罪になったものの,2審判決では,逆転の死刑判決が出て,最高裁判所も2審判決を支持し,上告棄却したため,2審の死刑判決が確定しました。

問題点は,奥西勝さんを犯人であると認定するための証拠として,奥西勝さんの自白に強く依存しており,物的な証拠がほとんどない点になります。そして,再審弁護団等の努力により,殺害に使われた農薬が奥西勝さんの自白した農薬ではなかった可能性が高いこと,奥西勝さんがぶどう酒の王冠を歯で開けた旨自白していますが,奥西勝さんの歯形と王冠の歯形が一致しないこと,王冠の足の曲がり具合が歯ではできないことなど,立証を行っております。

平成17年4月5日,名古屋高裁が再審開始決定を行いましたが,平成18年12月26日,再審開始決定が取り消され,平成22年4月5日,最高裁判所が特別抗告審で審理を差し戻したものの,平成24年5月25日,名古屋高裁は再度,再審開始を取り消す決定を行いました。

事件から50年以上も経過していますが,奥西勝さんは,名古屋拘置所において,死刑囚として,いつ死刑が執行されるか分からない状態で暮らされてきました。平成17年,再審開始決定が出て,やっと明るい光が見えてきたかと思ったところ,取消決定が出て,極めて厳しい現実,どうしようもない理不尽さなどから,映画館で泣いている方もたくさんおられました。

今,奥西勝さんは,体調を崩されて入院されており,年齢も87歳と高齢であることから,残された時間があまり長くないため,速やかな再審開始決定を行ってほしいと強く思いました。

 
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